FOCUS ON YOU「好きな ファッション の世界を仕事に ・彩莉」

2000年代以降に成人・社会人を迎えたミレニアル世代の私たち。インターネットが普及された環境で育ちました。何でもオンラインで出来るようになった今、この技術を使って私には何が出来るのだろう。

THE GEN LABORATORYではミレニアル世代・ミレニアルズに「未来」をテーマにインタビュー。

その名も「FOCUS ON YOU(フォーカスオンユー)」。あらゆるジャンルで活躍する同世代の仲間から刺激を受け、良いコミュニティができればと思います。連載を考えているので、興味がある方はぜひご連絡ください。

第2回目は、ファッション の世界を自分の仕事へと活動している、彩莉さんにインタビュー。

まずはじめに、彩莉さんについて教えてください。

高校生の頃から、アパレルブランドの企画やマーケティングに携わりたいと思っていたため、大学では商学部に所属し、経営について主に学びました。

ファッション

ゼミナールではアパレル業界についての研究を主に行いました。3年生のころには、岡山デニムブランドであるJAPAN BLUEの海外進出について、グループでの研究、卒論では外商に着目し、アパレル企業と百貨店の関係性を明らかにしていく研究を行いました。その際に、韓国にある代理店での調査や、実際に百貨店の外商部の方へのインタビューを行ったりとフィールドワークの多いゼミだったので、とても良い経験になりました。

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3年生の夏休みには、ゼミナールの教授が主催するベトナムでのインターンに参加しました。私が配属されたWebサイトの制作会社でのインターンは、Webサイトの知識を勉強し身に着けるところから始まり、ディレクターアシスタントとして1か月間働きました。軽い気持ちで参加したインターンでしたが、これをきっかけにWebデザインの勉強をしてみたり、ECに興味を持つようになりました。

ファッション

第一志望の大学には入学することは叶わなかったのですが、実際に入学したのは国際的な活動に力を入れている大学だったため、海外での経験も多くでき、結果的にはこの大学に入学できて良かったと思っています。

ファッションが好きだったり、興味を持ち始めたのはいつ頃だったのでしょうか?

小学生の頃、フィギュアスケートのキラキラした衣装が大好きでよく真似て絵を描いたり、洋服を仕立てるストーリーの本を読んだりと、今思い返すと私がファッションを好きになったのはこの頃かなと思います。それからずっとファッションは毎日一番自分の近くにあるもので、好きなものを身に着けるだけで少し自信が持てたり、自分の事を好きになることができる存在になりました。これを仕事にしたいなと思ったのは高校生の頃で、漠然と企画やマーケティングに携わりたいなと思っていました。

ファッション

小学生の頃から好きだったファッションの夢を追い続けてる姿がかっこいいです!

お話をお聞きして、彩莉さんは高校卒業後に大学に進学。そして今洋服を作る勉強をすべくもう一度学生をしているとのこと。本当に洋服が好きなんだと、強く伝わってきました。

大学卒業後、もう一度学生になると決めたきっかけはなんだったのでしょうか?不安な気持ちはありましたか?

大学3年生の春休みを利用して、雑誌の編集部で1か月間のインターンを経験しました。

大学時代にはプレスという職に興味をもっていたりと、洋服の良さを伝える側にいきたいな、と思っていました。というのも、自分は洋服を作ることはできないし。と心のどこかで思っていたからでした。元々、広告業界でキャリアを積んで、いずれアパレルのプレスにいつか転職できればいいな、と思い就活を進めようと考えていたところだったのですが、縁あってインターンに参加することになり、そこでアパレルブランドの方や、スタイリスト、メイクさんなど様々な職種の方と出会い、お話をしていく中で、ああやっぱり私はお洋服に囲まれて仕事がしたいなと思うようになりました。そこで就活の軸を変えようと悩んでいるうちに、そもそも自分は洋服について何も勉強をしたことがないのに作ることが出来ないのは当たり前だし、ただ好きというのではなく洋服のこと、洋服づくりのことを一から学びたいなと思うようになりました。

その気持ちを頭の片隅に置いたままアパレル企業に絞った就活を始めました。

ファッション

コロナ禍での就活は、苦しいものでした。特にアパレル業界は大きな打撃を受け、相次ぐ採用の延期・中止。大企業で働くことができれば安定、という時代ではないなと身をもって感じることが多くありました。内定をもらってから進学か就職かを悩んだときに、このコロナ禍の期間を活用して勉強してみようかな、ぐらいの気持ちで服飾専門学校の受験を決めました。甘い考えかもしれませんが、このころから自分のブランドをいつか立ち上げたいという想いもあったので良い機会かなと思いました。

ファッション

進学が決まり、そこから卒業までの約4か月弱は、アパレルの販売スタッフのアルバイトを結構みっちりしました。

短い期間でしたが、洋服の畳み方からレジ業務、品出しから商品の管理のことなど、アルバイトができるショップでの業務をほとんど全て行うことができ、とても勉強になりました。大企業ならではの徹底された管理システムはやはりすごいな、と未熟ながらに感じたりと、この期間はこれから洋服について学び、仕事にしていきたいと思っている身として、とても大きな経験になりました。

短期だと分かったうえで採用し、たくさんの業務を細かく指導してくださった上司の方たちにはとても感謝しています。

実際に服飾学生となった今、いかがですか?

私が通っているのは、大卒者のみが入る事のできる3年分を1年に凝縮して学ぶことのできるコースです。それもあり毎日授業についていくのに必死でなんとか喰らいついています。元々あまり器用な方ではないので(笑)。

一度社会人を経験している人や留学生も多く、とても刺激的な環境です。

洋服の歴史や構造を学ぶところから、実際に作ってみて、発見が本当に多いです。これまで自分は洋服のの表面しか見ていなかったな、と痛感しました。

ファスナーやポケット一つにしても付けるのにとても時間と手間がかかり愛おしく思えます(笑)。

徹夜をして納得のいくまで洋服を作ったり勉強をしている彩莉さん。今までの人生で影響を受けた人やものなど何かありますか?

中学生の頃に玉城ティナさんの存在を知り、それからずっと彼女のセンスや価値観が好きで、ファッションもこれまでたくさん参考にしてきました。

彼女がよく着ていることで知り、そこから好きになったアパレルブランドがあり、そのブランドのオーナーの方には進路の相談に乗っていただくというような出会いもあったり、幅広くたくさんの影響を受けています。

年齢の近い彼女のモデルや女優業のみならず、プロデュース業、執筆など幅広い活躍にとても憧れを持っています。

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では、10代のうちにやっておけばよかったなぁと、思うことはありますか?

人脈をもっとたくさん広げていれば良かったな、と思います。
私は大人数が苦手なタイプで、大学時代にもサークルなどには属さず、放課後は映画館に行ったり買い物したり、カフェに行ったり一人でどこでも行って、今思うととても狭い世界で生活していました。
卒業して離れて住んでいても定期的に会ってくれる大事な友達もでき、それは大学に通って良かったなと思える理由の一つなのですが、もう少し自分の殻を破ってイベントだったりに参加したり、色んな人とコミュニケーションを取っていれば良かったなと思います。
なかなかこんな世の中なので、今となっては直接会うことは難しくなってしまいましたが、積極的にたくさんの人とコミュニケーションを取っていきたいなと思います!

私も彩莉さんと同じタイプで、まさに同じことを思いました!今では住む環境が変わって色んな人と仲良くなって自分自身の活動の幅も広がったと実感しています。

最後に、彩莉さんの今後の目標と夢を聞かせてください。

まだまだ漠然としていますが、いつか自分で企画しデザインした洋服を販売するブランドを立ち上げたいです。

たくさんの店舗を持ったり万人ウケしなくとも、自分が本当に良いと思ったものを届けられる、お客様との距離が近いブランドを作りたいです。

まだまだこんなこと言える立場ではありませんが、夢をみる分にはタダなので(笑)。

その一歩として、縁あって、リブランドという形でECアパレルブランドのプロデュースを行うことになりました。

ここでベトナムで学んだWebサイトの事、編集部で学んだ事、いつか役に立てば良いなあぐらいに思っていたことがさっそく点と点が線に繋がった!と思いました。

なかなか学業との両立に苦戦している部分もありますが、今年のAWからのローンチを目指して準備を進めています。

素敵なお話をありがとうございました!今回のインタビューは以上になります。

小学生の頃からの夢を今実現させている姿、本当にかっこいいです!お話を聞けば聞くほど私がワクワクしてきました。実際に今進めているプロデュース業もこれからの展開がとても楽しみです。

彩莉・22歳 学生 

大学卒業後、ファッションについてより深く勉強すべく服飾学生に。現在は、ECアパレルブランドのプロデュース業も行う。

FOCUS ON YOU